「乾燥大豆+市販納豆」から作る自家製手作り納豆の費用やコスパについての解説・紹介記事です。
記事の内容は、当サイト管理人が実際に手作り納豆を半年以上に作ってみた実体験に基づきます。
安くまとめ買いした乾燥大豆で蒸し大豆を作り、そこに種菌とする市販納豆を加えて納豆菌を増殖させるかたちで、自家製の納豆を手作りしています。
出来上がった手作り納豆は市販の納豆に負けないくらい美味しくて、しかもお店で買うよりもかなり安く作ることができました。
ということで、費用・コスパ・手間などをまとめてみました。
- 手作り納豆は1食は何円くらいで作れる?
- 費用を抑えてコスパ良く手作りするには?
- 仕込み~完成までの時間や手間は?
2024年4月時点で、納豆の手作りを始めて半年以上が経ちました。
納豆を食べるとお腹の調子が良いので毎日1回食べています😊
市販納豆の半額以下で作れる
100gあたり | 1食50gあたり | |
---|---|---|
市販納豆 (なるべく安いもの) | 約53円 | 約27円 |
手作り納豆 (乾燥大豆+市販納豆種菌) | 約22円 | 約11円 |
自家製の手作り納豆は、「材料費+水道光熱費+雑費」で計算すると、市販大豆の半額以下で作ることができます(2024年4月時点)。
手作り納豆は1食50gあたり約11円で作ることができます。安い市販納豆の価格からすると、1食あたり10円~20円の節約となります。
1食50gが11円と考えると安いですね。
ただ、実際のところは作る手間や初期費用もあるので一概には言えません😅
費用の内訳
乾燥大豆300gから納豆を手作りする事が多いのですが、その場合の費用は以下のようになります。
乾燥大豆(300g) | 120円 (100gあたり40円) |
---|---|
蒸し大豆を作るガス代 | 20円 (弱火で約2時間) |
種菌とする市販納豆 | 4円 (植え継ぎ回数次第でもっと安く) |
容器の殺菌 | 8円 (アルコール/電子レンジ) |
発酵器の電気代 | 2円 (電気あんか20時間) |
水道代 | 1円 |
合計 | 155円 |
乾燥大豆300gから出来上がる納豆の量は700g前後です。乾燥状態の2.2倍~2.4倍になります。
155円÷700g=1gあたり0.221円。1食50gとすると11.05円。
水でもどした大豆の重さは吸水時間によりますが、もとの2.2倍~2.5倍くらいになります。
光熱費や手間のことを考えると、ある程度まとめて作ったほうが安上がりで効率いいですね。
材料費(乾燥大豆と種菌納豆)
手作り納豆は、蒸したり煮たりした大豆に納豆菌を加えて作ります。
種菌となる納豆菌は、市販されている納豆を使ってもいいし、粉末状に加工された納豆菌を使うこともできます。
乾燥大豆
当サイト管理人は、ネットショップ『食べもんぢから。』の「まめやの底力 北海道産 中粒大豆 10kg」を使用しています。かれこれ5年以上買い続けているお気に入りの常備食材です。
10kgのまとめ買いだと100gあたり40円くらいの価格になります(※2024年4月時点、ポイント還元なども含めて)。
費用を抑えてなるべくコスパよく作るコツは、材料の乾燥大豆をなるべく安く手に入れることです。市販の水煮大豆を使ったり、1kg程度の少量で乾燥大豆を買うと割高になってしまいます。
種菌にする市販納豆
種菌とする市販納豆には、おかめ納豆の『おかめ仕立て ミニ3(45g×3パック)』や、西友のプライベートブランド『みなさまのお墨付き 小粒納豆(45×3パック)』を使ったことがあります。
2024年4月時点だと、どちらも税込80円~90円でした。
種菌として使う納豆の量は、蒸煮大豆700gに対して1パックの半分(20g強)です。使う納豆の量はもっと少なくても出来るらしいのですが、安定かつ安全に発酵させたいので余裕をもって投入しています。
そうすると「90円÷3パック÷2」で1回あたり15円くらいかかることになります。しかし、実際は種菌の「植え継ぎ」が可能なため、手作り1回あたりの種菌費用は15円の1/4以下で済みます。
さらに、納豆の納豆菌は冷凍しても死なないため、冷凍庫で数ヶ月以上の長期保存が可能です。解凍した納豆からも、冷蔵保存の納豆と遜色ない手作り納豆を作ることができます。
植え継ぎに関しては、私は2回までに留めています。3~4回以上繰り返すと粘り気が弱くなって、旨味もイマイチになるので。
「おかめ仕立て ミニ3」と「みなさまのお墨付き 小粒納豆」で各10回以上作りましたが、粘り気や味などの違いはよく分かりませんでした。どちらも美味しくできるのですが。
光熱費
蒸し大豆作りのガス代
乾燥大豆300gを普通の鍋で蒸し大豆にする場合、弱火で約2時間かかります。ガス代はおおよそ20円。
圧力鍋を使うと時短や光熱費の節約になるようです。電気炊飯器で手軽に作るのもいいと思います。
普段から蒸し大豆をよく食べるので、納豆も蒸し大豆で作っています。
ホクホクで甘い蒸し大豆に納豆の旨味が加わって美味しいです😊
発酵器の電気代
- 発酵器
- 発酵の準備
- 発酵中の状態
納豆菌を増殖させる発酵器の保温には電気あんかを使っています。
使用している広電の平形電気あんか『VWH602H』の場合だと、温度設定「中(表面温度:約45℃)」の電気代は20時間で約2円。目安単価31円/kWh(税込)の場合。
発酵器は、納豆菌が活発に活動できる温度40℃前後を維持できる保温性があれば、割となんでもいいです。私はダンボール箱と電気あんかを組み合わせて使っています。
納豆メニューや任意の温度設定に対応したヨーグルトメーカーも使えます(むしろ、こちらのほうがメジャーかもしれません)。
容器・調理器具の殺菌費用
手作り納豆に使用する容器や調理容器の殺菌にかかる費用は約8円としました。
殺菌消毒には、電子レンジとキッチン用アルコールスプレーを使用しています。
- 電子レンジ(スチーム除菌)
- 500Wで4分使用、目安単価31円/kWh
- 0.031円×1000Wh×4分=約2.1円
- キッチン用アルコールスプレー
- 360ml入り175円、ワンプッシュ1.5mlと想定
- 0.48円×1.5ml×8回分=約5.8円
熱湯での煮沸消毒も有効な手段ですが、私が使っている容器や調理器具に使いにくい&効率が悪いので、レンチンスチーム除菌とアルコールスプレーを使っています。
電子レンジでのスチーム除菌は、食品保存容器に水を少しだけ入れて加熱・沸騰させ、蒸気で除菌するというものです。
手間・備考
初期費用
納豆の手作りに必要な器具は、一般家庭にあるもので間に合うことが多いです。ネックになるのは材料の乾燥大豆のまとめ買いかもしれません。
手作り納豆のコスパは、材料となる乾燥大豆の価格でほぼ決まります。まとめて安く買うことができない場合は割高になってしまいます。
乾燥大豆は常温で賞味期限が2年くらいあるので、たとえば10kgを一度に買っても、使い切れないということはそうそうないと思います。乾燥大豆を安く買うことができれば、コスパのいい納豆を手作りできます。
完成に3日くらいかかる
手作り納豆は仕込みから完成までに3日くらいかかります。
- 乾燥大豆の浸水に12時間~24時間(水温が高いと短く、低いと長い)
- 吸水した乾燥大豆の調理(水煮大豆・蒸し大豆)に30分~2時間
- 種菌を接種した水煮大豆・蒸し大豆の発酵に16時間~24時間
- 発酵完了後の熟成に約24時間
大部分は放置タイムなので大して手間はかかりませんが、完成までに時間はかかりますね。
発酵中のニオイ
発酵開始から数時間が経つと少しずつ納豆のニオイが漂い始め、半日くらい経つ頃には部屋中がモワッと納豆臭に包まれます😆
納豆のニオイが苦手な人がいる場合は、発酵させる場所やタイミング、換気などについて考える必要があると思います。
殺菌消毒に気を使う
手作り納豆は、材料の蒸煮大豆に納豆菌以外の雑菌が混入すると、人にとって好都合な「発酵(納豆菌が増殖すること)」ではなく、不都合な「腐敗(有害な雑菌が増殖すること)」になる可能性があります。
そのため、仕込みの際は使用する容器や器具の殺菌消毒や取り扱い(殺菌した部位に手が触れないようにする等)に注意が必要です。手順に慣れてしまえば、特に難しくはないのですが。
この記事を書いている2024年4月時点で、納豆を手作りし始めて半年以上が経ち、20回以上作りましたが、発酵に失敗したことは一度もないです。お腹を壊したりしたこともありません👍
味はお値段以上
手作り納豆の味は、市販の納豆と遜色なく美味しいです。
初めて手作りした納豆を食べた時はちょっと感動しました。「美味しいやん…、ちゃんと納豆だ!」って。
市販の安い小粒納豆も充分美味しいですが、中粒大豆を使った手作り納豆は粒の一つ一つがしっかりしていて食べごたえがあり、味も旨味たっぷりで美味です😊
まとめ
結論、手作り納豆は食費の節約になります。コスパもいいです。
完成までに3日くらいかかるものの、作る手間はそんなにかかりません。環境に合った手作り体制を一度構築してしまえば、以後は「蒸煮大豆作って→種菌接種して→発酵させる」だけなので簡単です。
一度にまとめてドサッと作っておいて、冷凍庫で長期保存しておけば、作る頻度も減らせます。
納豆が好きで節約もしたいなら、手作り納豆に挑戦してみるのも良いかと思います。おすすめ!