
乾燥させたみかんの外皮「陳皮(ちんぴ)」の作り方とお茶にした際の備忘録&紹介記事です。
剥いた後は使わずに捨てていたみかんの外皮。色々な使い道があるということで、試しに「陳皮」を作ってお茶にしたところ、すごくいい香りで美味しかったです。


みかんの皮のお茶が意外に美味しかった!芳醇な香りでとても心地良いです😊👍
陳皮とは?


「陳皮(ちんぴ)」は、乾燥させたみかんの外皮。
柑橘類の果皮に多く含まれる爽やかな香りの精油成分「リモネン」や、同じく柑橘類の果皮や薄皮に含まれるポリフェノール「ヘスペリジン」などを含んでいる。
漢方薬の材料になる他、食用としてスパイスやお茶にしたり、入浴剤としても使われる。
作り方
- みかんの皮を洗う
- 食べる前にまとめて洗っておいた方が楽
- スポンジで擦ったりして流水でしっかり洗う
- 汚れやワックス、農薬が気になる場合は、40度くらいのお湯につけて洗う、80度のお湯で1~3分湯通しなどの方法もあるらしい
- むいた後のみかんの皮を適当な大きさに切る
- 用途や干す際に使う道具の都合によっては乾燥後に
- 乾燥して硬くなる前の方が多少切りやすい
- フードプロセッサーなどで細かくするなら乾燥後でもいいかも
- へたの部分を除去する
- 乾燥させる
- 皮をざるや網に広げて干す
- 洗ったりして皮に水気がある場合はキッチンペーパーなどで拭き取る
- 風通しのいいところで陰干し。天日干し、暖房の温風が当たる場所などでも
- 環境次第だが陰干しなら1週間くらい乾燥させる
- カリカリのパリパリに乾燥すれば完成
- 湿気ないように密閉容器に保存する。乾燥剤も一緒に入れるといいかも
陰干し
室温が10~20℃、湿度50%~70%くらいの室内で陰干しした際は、4~5日目の時点でカラカラに乾燥していた。環境次第だと思うが、1週間くらい干しておけばしっかりと乾燥しそう。
干している時は、良くも悪くもみかんのニオイはしなかった。元の量が1kg前後分を都度干すくらいなら、部屋での陰干しでもニオイは特に気にならないと思う。
出来上がった陳皮
皮は乾燥すると内側に丸まり、幾分硬くなる。水分が抜けることで軽くなり、いかにも乾物!って感じになる。
陳皮となった皮を細かく切ったり砕いてみても、特に香りは漂わなかった。
カットする形やサイズは、料理用に細切りにしたり、スパイス用に粉砕して細かくしたりと、用途次第。
お茶(煮出す)の用途だと、カットの仕方による味や香りの変化は感じなかった(わからなかった)。1~2cm程度に荒くカットしたものと、2~3mm程度に細かくカットしたものに差はないようだった。更に細かく粉砕したものだと違う可能性はあるかも(火は通りやすくなるだろうし)。
保存する
約1.2kg(大体120g前後×10個)のみかんの皮から、約50gの陳皮を作ることができた。1kgのみかんで大体40gできる感じ。
保存容器は、ジップロック的な容器なり袋なり密閉できるものがあればいい。乾燥剤もあると湿気による傷みを防ぎやすいと思われる。
保存できる期間・賞味期限は定かではないが、しっかりと乾燥・防湿して容器に入れ保存状態が良ければ、数ヶ月、或いは半年~1年以上と持ちそう。基本は乾物なので日持ちすると考えられる。
2ヶ月前に作ったものと出来立ての陳皮を煮出してお茶にしたところ、特に味や香りの違いは感じられなかった。


基本は、みかんの皮を洗って干すだけです。
保存容器を開ける時に、まるでジャムみたいな濃厚なみかんの香りが漂うのが好きです。香りが美味しい😍
陳皮茶について


※撮影orディスプレイor脳内補正の影響か、色味が肉眼とは違って見える。もっと鮮やかだったはず!
陳皮茶の作り方
- 急須に陳皮3~4g、熱湯200~400mlを注ぐ
- 5~10分くらい蒸らして完成
- 薬缶にお茶パックに入れた陳皮を5~10g、水1~2Lを入れる
- 沸騰したら火を止めるか弱火にして5~10分くらい蒸らして完成


陳皮やお湯の量、蒸らし時間など好みの濃さに合わせて調整するといいでしょう。
お茶パックや茶こしなどのフィルターがないと、皮の内側の白い部分(アルベド)の一部が皮から分離して茶に混じります。
陳皮茶の味と香り
味はあまりしない。みかんの中身の房の薄皮や白い筋(アルベド)のような感じが少しと、微かに柑橘類特有の苦味が感じられるくらい。”漢方”とか”お茶にありがちな癖のある苦味や渋みはなく、まあ飲みやすい方だと思う。
何と言っても印象的なのは香り。みかんの甘く芳醇で爽快な香りがするのだ!こんなに「みかん」だとは思っていなくて、初めて飲んだ時は衝撃を受けた。フルーティ🤩
この香りが脳みそに染み付いている「みかん」の味を思い起こさせるのか、味覚的には甘みや酸味を感じていないはずなのに「みかん」な趣きを感じてしまう。不思議体験!
基本はホットで飲んでいるが冷やしても割りとイケる感じだった。茶と称しているけど、実際は香り付けした水、フレーバーウォーターだ。


砂糖やはちみつで甘みを加えても美味しいです。
煮出した後の陳皮は食べることもできます。ただ、そのままだとほんとに味がないボソボソした何かです。甘みを加えると違うのかな?
ペパーミント陳皮茶
ペパーミントのハーブティーが好きで2~3日に1回は飲んでいるのだけど、陳皮とブレンドしてみたところ相性が良かった。
独特の清涼感と風味があるペパーミントに、陳皮の爽やかな果実感が加わると、なかなか楽しい口当たりになる。個人的には陳皮だけのお茶よりも飲みやすいと思う。
作り方の基本は前述した陳皮茶と大体同じ。2Lまとめて作る時は、ペパーミント小さじ1ちょい(3g~4g程度)、陳皮3~4g程度で淹れている。
ペパーミントは中火や強火で沸騰させ続けると渋み・えぐ味が出るので、沸騰したら火を止めるかとろ火にする。10分くらい蓋をしたまま蒸らす。量や時間は好みに合わせて調整。


ホットなペパーミント陳皮茶は牛乳入れるとまろやかさが加わって美味しいです。温まる!
ペパーミントは大袋入りを買っています。ティーバッグの小分けより少し手間は掛かりますが安いです。
まとめ
陳皮茶がなかなか美味しくて気に入りました。以前は捨てていたみかんの皮が美味しいお茶になるので何だかお得感もあります。
用途は色々あるようですが専らお茶として飲んでいます。漢方薬の材料となるくらいで、ある種の効能があるとされてもいるようですが、特に期待していません。
出来上がるまでに数日以上掛かりますが、基本は洗って干すだけで簡単に作れるため、みかんが手に入った時に作ってみるといいかもしれません。