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映画・ドラマ

【レビュー】終末ものSFドラマ『フォールアウト(シーズン1)』

4.5
4.5

SFドラマ『フォールアウト(シーズン1)』のレビュー・感想・紹介記事です。

世界の終末から200年後。地下施設で暮らしていたヒロインが踏み込んだ地上には驚愕の世界が広がっていた!

どんなドラマか3行で
  • 名作ビデオゲーム『フォールアウト』シリーズの実写ドラマ板
  • 核戦争から200年後の驚異に満ちた世界をヒロインが冒険
  • 派手なアクション&戦闘シーン、レトロフューチャーなSF世界が魅力
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基本情報

タイトルFallout(フォールアウト)
シーズン1
制作年2024
製作国アメリカ
長さ(尺)全8エピソード
1話45分~1時間
ジャンルSF、冒険
キーワードゲーム原作、レトロフューチャー、終末もの、核戦争、放射能汚染、モンスター、ロボット、サバイバル
監督ジョナサン・ノーラン, ダニエル・グレイ・ロンジーノ, クレア・キルナー, フレデリック・E・O・トーイ, ウェイン・イップ
出演エラ・パーネル, アーロン・モーテン, ウォルトン・ゴギンズ
どんぱっぱ
どんぱっぱ

Amazonオリジナル作品として、2024年4月11日からAmazonプライムビデオで配信されました。

ゲーム会社ベセスダの作品『Falloutシリーズ』を原作としています。

あらすじ

史上最高のゲームタイトルの一つ「Fallout(フォールアウト)」、それは持てる物などほとんど残されていない不毛な世界を舞台にした、持てる者と持たざる者の物語だ。世界の終末から200年後、快適な地下施設に暮らしていたはずの居住者は、地上へと足を踏み入れることになる。そこに待ち受けていたのは衝撃に満ちた世界、ウェイストランドだった。

出典:フォールアウト シーズン1を観る | Prime Video

舞台は22世紀のアメリカ。史実よりも技術が発展している1950年代に起きた核戦争から200年後の世界が描かれる。

核の炎が世界を包んだ時、一部の人は巨大地下核シェルター「Vault(ボルト)」に逃れた。Vaultは厚い隔壁で地上世界を遮断し、数百人以上の人が数百年に渡って生存可能な施設を備えていた。

Vaultの人々は、地上の放射線レベルが下がった暁に偉大なるアメリカを再興すべく、数世代に渡って”高度なモラル教育”を受けながら地下生活を送っていた。

そんなある日、隔壁で守られているはずのVault区画33がレイダー(地上人)たちに襲撃され、責任者である監督官マクレーンが地上に拉致されてしまう。

監督官の娘ルーシーは、父を奪還すべく地上世界へと踏み出すのだった。

どんぱっぱ
どんぱっぱ

アメリカがぶいぶい言わせてた「1950年代+レトロフューチャー」→「核戦争による文明崩壊から200年後」が基本的な世界観になっています。

雰囲気・傾向

おもしろさ
(知性、好奇心)
4.0
たのしさ
(娯楽、直感)
4.0
コミカル
(陽気、軽快)
3.0
シリアス
陰鬱、厳重
4.0

SFなガジェット(ピップボーイ)、マシン(パワーアーマー)、クリーチャー(グール)が多数登場して面白い。良い意味で洗練されていないレトロなデザインが印象的。

話の中身は重いのだけど、なんだか不思議な軽妙さがあって、作品全体の雰囲気は重苦しい感じにはなっていない。

要注意なのが「暴力&グロ表現」。アクションも結構派手で娯楽性が強いのは良いが、暴力描写が激しいので、残酷描写と見たくない気分の時は避けたほうがいい。

どんぱっぱ
どんぱっぱ

まじでグロいシーンは自分の手で部分的に遮りながら観てました😱

評価

ストーリー4.5
キャラクター4.0
イメージ4.0
サウンド3.5
どんぱっぱ
どんぱっぱ

お話はテンポよく進み、キャラクターも上手くはまっていて見やすかった!

レトロフューチャーな感じや、荒廃した地上世界なんかのイメージも好印象でした。

日本語吹き替えで視聴しましたが、違和感なく雰囲気に合っていて良かったです。

感想・考察

ネタバレを含んでいることがあります、未視聴の方はご注意ください。

血湧き肉躍る

ゴミための町フィリーに到着したルーシー。スラムのような街なみが広がっている。
出典:フォールアウト シーズン1 | エピソード2 | ©Amazon MGM Studios

核の炎に焼かれて文明が崩壊してから200年が経過した地上世界の血湧き肉躍る世界がワクワク楽しかった。

  • 放射線の影響を受けてモンスターへと進化を遂げた野生生物
  • 放射線の影響でクリーチャー「グール」になった人間
  • 技術の収集・独占を狙うBOS(ブラザーフッド・オブ・スティール)
  • 常軌を逸した科学者たちVault Tech勢力
  • Vault Techに対抗するモルデイヴァー率いるレイダーたち

新たな生態系が、新たな勢力が群雄割拠している世界にワクワクを覚えた。

シーズン1の最終話エピソード8の終わり方は、さらなる世界の広がりを予感させるものだった。楽しみ😆

文明の崩壊や混沌に期待感や高揚感を覚えるのは、現実世界の支配体制に対する諦観・絶望の裏返しなのかも。と思ったりもした。

ルーシーのタフネスとポジティブ

形勢逆転、グールを見下ろすルーシー。「(あんたは私に酷いことしたけど)私はあんたみたいにならない。これが黄金律よ、クソッタレ!」
出典:フォールアウト シーズン1 | エピソード4 | ©Amazon MGM Studios

主人公ルーシー・マクレーンのタフさとポジティブさが印象的だった。

ルーシーは、ほとんど何も知らないまま混沌とした地上世界に単身で乗り込んでいく。その結果、酷い洗礼を受ける。

指を切り落とされたり、水攻めの拷問を受けつつモンスターの餌にされたり、放射能汚染された水を飲まされたり、グールに捕まって売られロボットに内臓を摘出されそうになったりなど。めちゃくちゃ酷い目に合う。

でも、めげない。絶望しない。父を救出するという目標に向かってどんな困難も乗り越えていくのだ。

他の主要キャラクター「グールのクーパー・ハワード」「BOSのマキシマス」、それから「弟のノーマン」にも、それぞれに闇があって雰囲気は暗く重い。

だからこそなのか、ルーシーの明るさが異様に際立って見えた。眩しい!

SFアイテムが面白い

パワーアーマーを装着したナイト(騎士)と、お付きのスクワイア(従士)。このゴツさがイイ!
出典:フォールアウト シーズン1 | エピソード2 | ©Amazon MGM Studios

ある意味で洗練されていないゴテゴテ・ゴツゴツのデッカイSFガジェットやマシンが魅力的だった。

たとえばパワーアーマー。これは、ガッシャンガッシャン重くて動きにくく、機動性が低い。しかし、パワーと防御力だけはずば抜けている。

マーベルヒーローのアイアンマンが装着するパワードスーツのようなスマートさはないが、デカくて重そうだからパワーがあって防御力が高い、という無骨なわかり易さが良い。納得感がある。

レトロフューチャーは、その時代に存在する技術の出力や規模などのパワー方面だけ拡大したようなif進化を見せてくれるので面白い。史実とは異なる進化を歩んだ技術と文明があったのかも!と想像が捗る🤩

連想した作品

原作ゲームは未プレイ。

ベセスダのゲームだと「The Elder Scrolls(ザ・エルダー・スクロールズ)」シリーズのRPG『Morrowind(モロウウィンド)』と『Oblivion(オブリビオン)』はプレイしたことがある。

ビデオゲームで雰囲気が近いものとして『バイオショック』を思い出した。バイオショックは1940年代~1960年代を背景とする海底都市を冒険するレトロフューチャー。

まとめ

『フォールアウト(シーズン1)』おもしろかったです👍

原作ゲームは未プレイですが支障なく楽しめました。プレイ済みだとゲームに登場した要素とのリンクでさらに楽しめるようです(Amazonカスタマーレビューでも高評価の模様)。

ストーリー、キャラクター、アクション、SF成分など全体的に良かったです。留意しておきたいのは「グロ表現」がそこそこ含まれること。

独特な濃い世界観をもつSFドラマを観たいときにぴったりだと思います。おすすめ!

フォールアウトは、Amazonプライム会員特典として全エピソードを見放題で視聴できます。

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