マイナンバーカードに対応したUSB接続の接触型ICカードリーダー『GP-ICCR/W』のレビュー・使用感想・紹介記事です。
先日マイナンバーカードを取得したので、e-Taxでの確定申告やマイナポータルへのログインなどに利用するために購入しました。
ドライバーのインストールなど事前設定が不要で、Windows/MacOSのPCに繋ぐだけで簡単に使うことが出来て良い感じでした!
基本情報
『GP-ICCR/W』は、事前設定が不要なシンプルさが特徴のUSB接続「接触型ICカードリーダー」。
メーカーは『GOPPA(ゴッパ)』、サポートを担当する代理店は「IODATA(アイ・オー・データ)」。
ISO/IEC7816規格の接触型ICカードの読み取りが可能で、公的個人認証サービスやマイナンバーカードに対応。納税システムe-Tax/国税電子申告/地方税電子手続きなどの電子申告に使える。
動作確認済みの対応カードは「マイナンバーカード」、「住基カード」、「税理士カード」の3種類。
地方公共団体情報システムの『公的個人認証サービス ポータルサイト』に掲載されている「適合性検証済ICカードリーダライタ一覧」にも掲載されている。
仕様
メーカー(販売元) | GOPPA(ゴッパ) |
---|---|
代理店 | IODATA(アイ・オー・データ) |
型番 | GP-ICCR/W |
規格 | ISO/IEC7816 |
対応カード | マイナンバーカード、住基カード、税理士カード |
インターフェース | USB2.0 |
コネクタ(端子形状) | USB Type-A |
対応OS | Windows10(64bit)、8.1(64bit)、7 Service Pack 1(64bit)、macOS 10.14以降 |
サイズ | 66.1×36.6×14.6mm |
質量 | 19g |
カラー | ホワイト |
発売日 | 2020年10月 |
保証期間 | 購入日より6ヶ月 |
メーカーはGOPPA、サポート代理店はIODATA。
ヨドバシ.comで2021年3月購入時の価格は「2,180円(税込/送料込)」。ネット通販だと概ね2000円~2500円くらいの価格帯となっている模様。
もう少し安い商品もありましたが、発売時期が比較的新しかった事とICカードリーダーを使うのが初めてだったのもあって、使いやすそうな『GP-ICCR』を選びました。
アイテムチェック
パッケージ
ヨドバシ.comで注文して2日で到着。
パッケージはプラスチックと紙の一般的なブリスターパック。裏面に製品特長・使用方法などが記載されている。
個人番号カード(マイナンバーカード)の”みほん”が付属していて、カードスロットに挿入された状態になっている。
見本カードの裏側には使用上の注意事項、カードの挿入向きについて記載されている。その他にはマニュアルの冊子なども付属していない簡素な構成だった。
本体・ケーブル
本体サイズは「縦3.7cm×横6.6cm×高さ1.5cm」とコンパクト。
パソコンと接続するためのUSBケーブルは本体裏面の溝に収められる形となっている。小さくて出っ張りもないので、保管・持ち運びでの収納性は抜群。
メーカーロゴの反対側あたりにある”点”はLEDランプで、ICカードを読み取る際に青色に光る。
USBケーブルの長さは「4cm弱」と短い。また、厚みがなく薄いため強度もあまり高くなさそう。コンパクトさの代償といったところ。
注意書きにもあるように、取り外しのときはコネクタ部分を持って引き出すようにし、ケーブルを引っ張らないように気をつけたい。
スロットのどのくらい奥までカードを突っ込むかの感覚を、みほんのカードで練習して掴んでおくといいかもしれません。
ICチップが裏側になるように挿入します。挿入向きを間違わないように注意!
使い方
基本的な使い方は以下のような簡単2ステップ。
- パソコンのUSBポートに接続
- カードを挿入
動作に必要なドライバーは、OSの標準ドライバーが自動で使用/インストールされるため、問題がなければユーザー側で特に操作することはない。
ノートパソコンの本体脇にあるUSBポートに接続する場合だと特に問題にならなかったが、ケーブルがかなり短いので、PC環境によってはUSB延長ケーブルがあると便利かもしれない。
マイナポータルの場合
パソコンやブラウザ側の事前セットアップを終えた状態で、マイナポータルにログインする場合だと以下のような手順になる。
- 『GP-ICCR/W』をパソコンに接続
- マイナンバーカードを『GP-ICCR/W』のスロットに挿入
- マイナポータルサイトのログインボタンをクリック
- カードリーダーにカードをセットした事を確認するダイアログで「OK」
- 利用者証明用電子証明書パスワード(4桁の数字)を入力して「OK」
パソコン側の事前セットアップ(マイナポータルAPなどのインストール)が終わっていれば、マイナポータルにもスムーズにログインできました(≧∇≦)b
マイナポータルにログインする際の「マイナンバーカードと通信をしています。」と表示されるICチップ読み取りに掛かる時間は3秒くらいでした(パソコンや通信回線の性能なども影響すると思われる)。
USBデバイスが認識されません
USBデバイスの接続・認識エラーが出た場合の対処について。
通常はPCに接続すると自動でドライバーがインストールされて使えるようになるはずだが、使用しているWindows10PCのUSBポートの1箇所でだけ「USBデバイスが認識されません」のエラーが出た(他のUSBポートでは正常に接続・認識可能)。
デバイスマネージャーで確認してみると、正常に接続・認識した場合は「スマートカード読み取り装置>Microsoft Usbccid Smartcard Reader(WUDF)」、エラーの場合は「不明なUSBデバイス(デバイス記述子要求の失敗)」となっていた。
このエラーが発生する原因は、「USBドライバーの不安定・破損」「他のUSBデバイスとの競合」「USBポートの物理的な故障・接続不良」などが考えられるらしい。
上記のトラブルシューティングを試してみると、Logicoolのワイヤレスマウスで使用しているunifyngレシーバー(USBドングル)をPCから外すことで、エラーが出ているポートでも正常に接続・認識できるようになった。
詳細については不明だが、何かしら競合などの問題が発生していたぽい。USBに絡む電源関連の設定も影響するらしいので、Windows10のUSBウェイクアップ機能を無効にした事が関係している可能性もあったりするのかな?外付けHDDも怪しいらしいので要チェックかも!
ハードウェアの故障ではないぽいのに、特定のUSBポートでだけエラーが発生するというのがなんだか不思議でした。謎多きWindows!
まあ、いずれにしてもあっさり解決したので良かったです。
まとめ
ICカードリーダーを使うのが初めてなので他製品との比較はあまりできませんが、「使い方が簡単&コンパクト収納」という点でなかなか良い印象でした。
欠点は、敢えて上げるなら「ケーブルが短い&貧弱そう」な点になるかと思います。ただ、これはコンパクトな形状を実現するために仕方ないというか、分かって買ったものなので特段気になりませんでした。
定期的に使うことにはなるでしょうが、使用回数自体は大したもんじゃないと思うので、耐久性はあまり気にしていませんが、ケーブル周辺は弱そうなので壊さないよう扱いに注意しておきたいと思います。
他の候補
購入を検討したUSBタイプの接触型ICカードリーダー『SCR3310/v2.0』もついでにご紹介。
NTTから販売されていた『SCR3310』のOEM元「SCM Microsystems」の製品(中身は同じ互換品)だそうで、動作報告のレビューが多く投稿されていて信頼性も高そうでした。
こちらのアイテムも上述した「適合性検証済ICカードリーダライタ一覧」で動作が検証・確認されています。USBコネクタ形状もType-Aで同じです。
価格が安すぎるor情報が少ない海外メーカー品は、マイナンバーカードを使う都合上なんだか不安だったので避けました。
そのうえで、比較的安価だった『SCR3310/v2.0』の購入も検討してましたが、Amazon/楽天で販売されているどちらも「バルク品/簡易パッケージ」となっていて、ドライバーインストールの手間などもあるようだったため、保証期間が6ヶ月付いていて簡単に使えそうだった『GP-ICCR/W』の方を選びました。
初めてのICカードリーダーだったので無難さ・堅実さを取る形となりましたが、価格重視ならこちらのアイテムも選択肢になるのではないかと思います。