大小の音量差を調節してバランス良く音が聞こえるようにしてくれるWindows10のサウンド拡張機能「ラウドネス等化」。
先日Windows10をクリーンインストールする機会があって設定関連を色々と覗いていたら、「ラウドネス等化」のリリースタイム設定で効果を調節できるようだったので備忘録です!
リリースタイムをうまく設定するとラウドネス等化のデメリットを抑えながら、小さい音と大きい音のバランスを取れそうでした。
Windows7時代から使用していて追加設定の存在には気付いていましたが、単に有効化するだけで、ずっとデフォルト設定のまま使っていました(;´∀`)
ラウドネス等化って?
ラウドネス等化について、実用レベルで分かっておけば良さそうな点は以下。
- 出力される音量が小さい場合に、高音と低音を強化して聴きやすい音にする
- 大きすぎる音を小さく、小さすぎる音を大きくして、音量を平均化する/均等に近づける
本来の音に手を加えることになるので、メリットもデメリットもあるという感じ。
個人的には映画やドラマを観る時にメリットを感じやすい。一番よくあるのは、役者の台詞と、音楽・効果音の音量差による「聴き取りにくさ&五月蝿さ」。台詞が聞こえやすいように音量を調節すると、音楽・効果音が爆音になって「うるさい!」ってパターン。
そういった場合にラウドネス等化があると、小さい音が大きく、大きい音が小さくなってバランスが良くなり視聴しやすくなる。
逆にラウドネス等化が効きすぎていると全体の音量バランスや音の距離感・立体感が損なわれるデメリットがある。音が徐々に近づく・遠ざかる、左右に移動する感じが、音量や残響が平均化しすぎると分かりにくくなる。
設定画面へのアクセス
ということで、まずはコントロールパネルのサウンド設定にアクセス!
サウンド設定を開く
コントロールパネルのサウンド設定へのアクセス方法をいくつか。
- 「タスクトレイのスピーカーアイコンを右クリック」→「サウンド」
- 検索ボックスに「mmsys.cpl」
- 検索ボックスに「コントロールパネル」→「サウンド」
- 「スタート」→「設定」→「システム」→「サウンド」→「関連設定のサウンドコントロールパネル」
コマンドラインかタスクトレイからのアクセスが簡単でしょうか。
ランチャーソフト『Claunch』のアイテム登録でファイル/URLに「%windir%\system32\mmsys.cpl」でショートカット登録しとくと一発で開けるので便利です。
再生タブからデバイスのプロパティへ
サウンド設定を開いたらデバイスのプロパティへと進む。
「再生タブ」→「デバイスを選択(アクティブ状態にする)」→「プロパティ(デバイス上での右クリックメニューからも可)」。
拡張タブから設定画面へ
デバイスのプロパティを開いたら「拡張(Enhancements)タブ」→「ラウドネス等化(Loudness Equalization)」にチェックを入れ、選択状態(アクティブ)にする。
そして、「設定(Settings)」ボタンをクリックしてリリースタイム設定を開く。
リリースタイムの設定
リリースタイム(リリース時間/Release Time)の設定はモーダルウィンドウで開く。
設定はスライダーで6段階に変更可能。左側ほどShortで右側ほどLong(?)。
リリースタイムの調節
肝となるリリースタイムの調節について。
簡単に言うと、ラウドネス等化の効果は「左側(Short)ほど強くなり、右側(Long)ほど弱くなる」。スライダーの「左が強」、「右が弱」。
左側のShortに寄るほど「音量が強く平均化されるけど、違和感が出やすい」。逆に右側のLong寄りだと「音量の平均化は弱くなるが、違和感が出にくい」って感じ。
例えば、ラウドネス等化を使っていると聞こえ方に違和感があるという場合は、リリースタイムをLongの方に寄せれば改善するかもしれない。
極Short、極Longで試聴してみると結構違いが分かる。台詞音声・BGM・環境音などが重複しているシーンだと特に分かりやすいのでお試しあれ!
FPSゲームで足音みたいな小さい音を聴き取りやすくするために利用する事もあるらしい。ゲーム毎のシステムに依るのだろうけど、音の位置・遠近感が掴みにくくなるデメリットとの兼ね合いになるのかな?
映画やドラマの場合だと、ヘッドホンでは小さい音を比較的聞き取りやすいので右から1~2番目のLong寄せでバランス重視(或いは無効)。スピーカーでは中央付近の3~4番目くらいが調度良かったです。
おそらくハード環境や再生するメディアに依るのだと思われます。
まとめ
これまでラウドネス等化は「うるさい&聞こえにくい」場合でも「違和感があったら無効」って使い方だったのですが、リリースタイム設定の調節で少し使いやすくなりました。
デバイス毎に設定が適用されるのを利用して使い分けるのも有効かもしれません。